当店の血統観と、生体販売や譲渡時のベースとなる記載法をご紹介します。血統や、系統、累代表記の示し方には、個人やショップによって違いがあります。
当店の表記法と、当店の主観に基づく表記の背景を説明しますので、是非ご確認ください。また、以下に記載するそれぞれが多かれ少なかれ関係しあっているため、重複する内容を記載する場合があります。
再三になりますが、ここで記載するものは当店の取り組み方についてです。この方法を規範と考えたり強要するものではありませんのでご承知おきください。ホペイフリークの血統を飼育されているからといって、当店の表記法に倣う必要もありません。
当店と同様の管理・表記をされているホペイフリークの血統ユーザーの方は、表記について説明を求められた場合は、本記事のリンクを飛ばして、説明を当方に振って頂いて構いません。
◆ホペイフリークの販売生体の表記◆
当店は、次の2点を成虫販売・譲渡の際の表記とすることが一般的です。
・累代
・系統名or血統名、或いは両方
他にも表記できることは多数あります。「割り出しから交換までどのような瓶交換で飼育されてきたか」、「幼虫体重はどのように推移したか」、「前蛹体重は何グラムだったか」、「蛹体重は何グラムだったか」、「3齢幼虫時の頭幅はどのくらいだったか」など、成虫のラベルにつけられる情報は数え始めたらきりがありません。当店は当店が示すラベルがその成虫の背景の全てを示すとは考えておりません。
当店はdorcus hopei hopeiの「血統もの」につけられることが多い2点の情報を開示するようにしており、そのほかの情報については、お客様からご質問頂いた場合に答えられる範疇でお答えするようにしています。このようなゆとりを持たせている理由は、飼育者によって、気になるところが異なるからです。
上記2点を中心に表記するのは、上記2点が最もその血統/系統の・・・成虫購入時に気になる血統/系統の性質・・・・の把握の情報源とされることが多いと考えるからです。すべてを書かないのは、情報量が多すぎると分かりにくいからです。
当店は、当店から購入した生体について、購入者が過不足無い情報を得られるようにすることを目的として2点の記載をしています。導入した生体の今後の飼育を飼育者が構想しやすくなることが表記の意義であると考えています。
◆ホペイフリークの累代表記◆
★累代表記を示す理由
・近親交配による弊害の発現の懸念度を判断するため
・類似形質・形状の発現の期待値の高さを判断するため
・生育過程のプラス・マイナスの現象の再発の度合いを判断するため
・血統背景の一部を推測するきっかけとするため
①累代表記:
・同腹兄弟姉妹のインラインで次世代を繋いだ場合のみF以降の数値を加算する
・上記の仕組みに当てはまらなくなった段階で累代表記をCBF1とする
※系統
当店では「系統」を一定の規則性を持って繋げられたものと解釈しております。当店ではその”一定の規則性”を「同腹兄弟同士の交配のインラインブリードで次世代が繋がれていること」 としています。当店のインラインブリードの定義から外れる交配によって得られたものについては、CBF1系統として管理をしていきます。CBF1の同腹兄弟姉妹を親としてインラインで次世代を繋いでいった場合は、F2、F3と累代表記を加算します。元親が同じであっても、系統を分離してから改めて統合した場合は、同腹兄弟姉妹の交配で得られた子という規則から外れる系統になるため、別系統同士の交配で得られた一代目は表記をCBF1とします。表記の仕方については諸説あってよいものであると考えています。ただし、成虫を「血統」という付加価値をつけて譲渡し、その「血統」に累代表記が絡む限りは、累代表記が一定の法則や根拠に基づいており、そこに例外や特例が少ないことはとても大切なことであると考えています。
➁累代表記の説明:
・同腹インラインで累代飼育を進めた場合に限り、F2、F3と累代指数を進める
→その例を以下に示す
※当店のインラインブリードの定義と累代指数の加算法
「同じ代の兄弟姉妹同士のインライン交配」という規則性でつなげられた系統の次世代に限り累代指数を加算するようにします。これに当てはまらない交配で次世代を得た場合は1代目をCBF1とします。
◆例◆・・・WF●の記載
◆例◆・・・F●の記載
当店の過去の血統管理の記録には、WF●管理のものと、F●管理の二つがあります。これは10年以上前の、ホペイの血統・系統の累代指数の記載法の違い(飼育者や飼育文化の違いによる表記の差異があったこと)にちなんでいます。当店のホペイの根幹が確立されていった15年ほど前には「WF●」の●の数値を加算していったケースと、「F●」の●の数値を加算していったケースの両方がありました。これに伴い、当店の昔の血の記録には「WF●」という表記と、「F●」という表記が混ざっています。当店が表記を使い分けているというより、譲り受けた時のその血統・系統の書き方そのまま踏襲したということです。区別をしていることに、これ以上の理由はありません。
◆例◆・・・CBF1からカウントした場合の記載
子の代から見ると、親が別系統同士の交配であるため、子がCBF1になっています。そのCBF1同士を、「同じ代の同腹兄弟姉妹で交配」させた場合、当店の定めた法則に乗っかるため、F2、F3と累代指数が進みます。
③戻し交配の累代表記:異なる代同士の交配(親×子等)や異なる系統同士の交配、異なる血統同士の交配で生まれた一代目についてはCBF1で統一します。
◆例◆戻し交配を行った場合
【前提】
同腹兄弟姉妹の交配で次世代を繋いだ場合にFを加算するという規則から外れるため、表記をCBF1にします。その上で、以下のような概念も踏まえ、やはり累代指数を先に進めることはしません。
当店は、正しいことはもちろん大切にしています。しかし、正解・不正解が分からない/分かりづらいことが多いのが生き物飼育の世界であることも認知しています。従って、必ずそうであると断言できないことについては、正解に限りなく接近しようとするよりも、不正解に近づいたり矛盾を産んだりする表現を避けるように努めています。それも難しい場合は、自身がとっている表記の規則に合っているか、そこから外れるかを考え、外れた場合には累代指数を重ねません。
・「累代が重なると弊害が出る」という一般論が一般論なりに通用しない場合がある
多数決式であるという雑な根拠の説明にはなりますが、累代表記の説明時には、同時に「累代弊害」について言及されることが多いです。戻し交配では、上記の例であればF5の子という解釈もできればF4の子という解釈もできます。前者の場合、F6表記となります。累代飼育による弊害の懸念度がF6クラスであるということです。このケースについては、子はF5親の子であると同時に、F4親の子でもあります。後者F4の子であると認識した場合は、累代弊害の懸念度はF5クラスになるという見方もあります。このF5×F4の戻し交配の例では、次世代の累代飼育による弊害の懸念度を累代指数を中心に、同腹兄弟姉妹のインラインで繋がれた個体と同列に並べ、累代弊害の懸念度を説明することが難しいことから、当店ではCBF1という表記にしています。
◇F4先代と、F5次世代を比較した場合に生じうる違い◇
・F5の発現傾向や性質と、F4の発現傾向や性質が異なる場合がある
飼育をしていると、その一代で極端に性質が変わることがあります。
例えば以下のような現象です。
→極端に不全が減ったり発育が良くなったりと良い兆候が見られた
→極端に不全が増えたり産みが悪くなったりと悪い兆候が見られた
→極端に形や大きさ、太さが変わった
等など
これを踏まえ、代の違いによって、系統の性質が違った場合の戻し交配の例を挙げてみます。
◆例◆戻し交配を行い累代指数を加算した場合に起きる不整合
≪解説≫
例えば、F4が超優良個体を連発、完品率も高いレジェンドレベルの代だったとします。それがF5で過剰に極太化し、不全率が高まり、採卵数なども減少したとします。
このF5同士の同腹インラインで累代指数を進めたF6については、性能の更なる悪化の懸念を持たれることが多いでしょう。不全が多く、産みも悪い親の子なのですから。
この例では、F4の性能が良かったわけです。ですから、F4を掛け戻すことにより、性能の改善が期待される可能性は十分にあります。『F5の同腹兄弟姉妹の交配で得られたF6には怖くて手が出せない。しかし、F4のレジェンドの代を戻し交配したF5×F4については、超太いF5と超性能が良かったF4を交配しているので、超性能が良いF6が生まれるかもしれない」という期待感を持つことも不自然ではないでしょう。
このように、同腹インラインF5で累代を進めた場合と、F4に掛け戻した場合は、同腹兄弟姉妹の交配得られた次世代とは別ものであると見られるケースがあるでしょう。色々あるでしょうが、同腹兄弟姉妹を交配して次世代を得た場合とは異なる性質を持つ交配法であることは否めなさそうです。従って、当店でCBF1表記にしています(CBでも良いかと考えましたが、表記のバリエーションを増やすと分かりにくくなるため、なるべくCBは使わないようにしています)。
※当店は、累代表記は「類似形状の発現率の高さの指標となる」など、累代表記に対して近親交配による弊害の発現率以外の情報価値も見出しています。
◆理論崩壊◆戻し交配を行い累代指数を加算した場合に起きる不整合
2代ズレた場合の想定がなされていない
F13×F14がF15になり、累代指数が高い方に1を足すという手法を聞いたことがあります。同血統内の戻し交配についての言及です。
さて、ワイルドに近いうちはこのようなことはありませんが、
累代指数も、F2桁の血統ものになってくると、2代ズレる場合があります。
(オオクワガタ・ホペイオオクワガタにおいて、加温して半年羽化をさせ、どんどん累代を回したものと、一般的な1サイクルで回した同血統を交配させる場合)。
この場合、
・元が同じ同血統同士であれば、交配しても累代指数を進めて良い
・累代指数が高い方に1累代指数を加算する
という理論の上で系統表記をシュミレートすると・・・
◆例◆2代の戻し交配を行い累代指数を加算した場合に起きる不整合
全て同血統としてカウントすると以下のようになり、不整合が起きます。
・GX50-X(9)B-F13×GX50-X(9)BF13→GX50-X(9)-F14・・・同腹兄弟姉妹交配
・GX50-X(9)B-F13×GX50-X(9)A-F12→GX50-X(9)-F14・・・戻し交配
・GX50-X(9)B-F13×GX50-X(9)A-F11→GX50-X(9)-F14・・・2代前に戻した
これらが、同じF14であるとは当店は思えないため、このような解釈は行いません。
④系統を分離してから再統合した場合の累代表記:異なる系統同士の交配はCBF1で統一します。
◆例◆系統を分離した後に統合した場合
当方は、上記の例にあてはめた場合、元親が同じで系統が異なるF5同士を交配させて得られた次世代をF6とカウントするという文献を知っています。その上で、以下の理由につきF6にはせず、CBF1としています。まずは、当店の言語化している「同腹兄弟姉妹で次世代を繋いだ」という規則から外れるからです。その上で、以下の理由も踏まえ累代指数は進めません。
①2系統の性質が異なることが珍しくない
2022年紹介の、オス親の違いにちなんで系統名を分けたyyii68、yyii294、yyii8.1には「それぞれにファンがいる」ように、当店以外の視点からも「別物」と認知されることが分かります。たった1代で次世代の性質は大きく変わってきます。2023年も、その例に漏れない系統を2系統紹介できています。KX303とKX8.3は、元はWX50という同血統同腹兄弟直系ですが、種親選別の違いからF2で既に当店が意図した違いが、ユーザーに分かるレベルで発現しています。当店は、元を同じとする2系統の統合を、「異なる性質の2系統の交配」であると認識しています。それを同血統とするかについてはカテゴライズの方法の話であり、その系統の性質について言及するならば「同腹兄弟姉妹の交配よりも異なる二系統の交配」であると認識しています。
上記の例の通り、2代目足らずでそこそこの別物になることから、上記の例のように5代目まで進めた場合は、かなり違うものに各系統がなっているはずです。発現傾向や、形の方向性は類似しているかもしれません。しかし、食性や産みの良さ、不全率の低さなどの性能面までに視野を広げると、系統を分ければそれぞれが違った性質を持つというのが当方の見解です。そして、一度分離した系統を交配すると以下のようなことが起きます。
◆累代の弊害が緩和される
累代の弊害という言葉はよく使われるものですが、分離した系統を統合すると、累代の弊害が緩和されるケースがあることが確認できています。累代の弊害の発生の可能性と併せて表記されることも少なくない累代表記ですが、上記の例において、F6よりもずっと累代の弊害が低いことが期待できるケースがあります。累代指数の一つの役割が累代の弊害に対する懸念度を示すものだとすると、同腹兄弟姉妹のインラインで繋がれたF6と、分離した系統を統合して繋がれたF6ではその懸念の度合いが異なってきます。このことから、当方は累代表記をCBF1としています。CBにしないのは先述の理由同様です。
◆形状が変化する
上記の例で、X(9)とX(Ag)に異なる発現傾向を求めた場合、
・X(9)には短めの顎を求めた
・X(Ag)には長めの顎を求めた
このような場合、二つを交配すると次世代では、
・X(9)に近しい形になる
・X(Ag)に近しい形になる
・両方の中間的な形になる
・両方と全く異なる形になる
このような4パターンの発現が少なくとも予見されます。血統ものの累代を進める理由は、「優良個体の発現率を高める」「発現の固定率を高める」とされることが少なくありませんが、
発現の固定率については同腹兄弟姉妹で次世代へ進めた場合よりも安定感が良くも悪くも下がる可能性が高いのが分離した系統を統合した場合の可能性です。
F2桁レベルの、遠い昔に分離された系統同士を統合すると、次世代の発現傾向は更に読みにくいものになります。F13同腹兄弟姉妹同士での交配で誕生したF14と、F13のA系統とB系統(もとは同じ)を交配して生まれたF14に、”血統もの”に最も強く求められることの一つである「その親からの子として期待できる形状の発現率の高さ(優良個体が多数出ている実績があるから血統物、という概念より)を同レベルでは期待できないことから、当店では表記をCBF1に戻すようにしています。
※誤解無きように断っておくと、F13-A系統×F13-B系統が、各系統の同腹兄弟姉妹のインラインで次世代を得ていった場合では得られない領域(形状・スペック)の個体を生み出すというポジティブな面も多いわけです。このことから、やはり同腹兄弟姉妹のインラインで繋がれた場合の累代指数の数え方とは別の数え方に当店はしています。
⑤別系統同士の交配をした場合の累代表記:異なる血統同士の交配はCBF1で統一します。
◆例◆別血統同士の交配(アウトラインと呼ばれるもの)
異なる血統背景を持つ2系統を交配した場合は、次世代の表記をCBF1としています。当店では、CBF1以降にはCBをつけません。ここには具体的な理由はありません。強いていうなら、当店の主観ですが、オリジナル系統はなるべく自分の理想からスタートしたいものです。最高のCBF1が誕生して、いざここからインラインでブラッシュアップをするぞ!と思っても、しばらく経ってから「いや、でも●●血統をブレンドしてもう少しこの部分をこう・・・」と変化をさせたくなってしまうことが多いです。そのため、当方にとってはF2に進んでいる系統というものは別格です。その差別化を、個人的に図りたいということで・・・まだまだ変化をさせたいという気持ちもあるCBF1と、徹底的に細かいところをブラッシュアップする累代飼育に入ろうと決めたF2以降というように分けています。これは、主観に基づくものであり、第三者視点や客観視したときにどうかということはあまり考えていません。
【当店の表記の根拠-まとめ】
2023年現在、
血統の累代指数は以下の判断材料とされることが少なくないと考えています
・近親交配をどれだけ重ねられたか
→それによる累代弊害の懸念度はどの程度か
・その血統/系統の発現傾向や性質の固定にはどのくらいの期待できるか
→累代指数が高く優良個体が多い・・・期待できる
→累代指数が高く優良個体が少ない・・・期待できない
上記の判断を飼育者にして頂きやすいよう、「同じ代の同腹兄弟姉妹同士の交配で繋いだ場合に代を重ねる」というカウント方法の軸を当店は設けています。従って、この規則から外れた交配で得られた次世代については、CBF1に統一しています。
クワガタとは異なる生物の繁殖については、新しい血を混ぜても累代指数を加算するという考え方も見つかります。累代指数が、ワイルドから何代累代を回したかというカウントであるという考え方もあるようです。
新しい系統を混ぜると、クワガタの血統もので言われている一部の血統の理屈が合わなくなることがあります。例えば、一度ホワイトアイを固定したものをホワイトアイ血統と呼ぶことは珍しくないでしょうが、これに別の血統の血を交配すると、次世代はホワイトアイではなくなることがあります。●●血統と使われることが多い”血統”という言語ですが、別血統を交配することで●●が崩れることがあります(大型や極太も)。ワイルドから何代回したかというカウントであると認識する場合、戻しはどうカウントするかなどの辻褄が合わなくなります。F4×F5はF5なのかF6なのかという話ですが、F5.5ではないのかという疑問を当方は持ちます。加えて、別血統を交配したらCBF1になるという一般論は、ワイルドから何回サイクルを回しているのかということを一層読みにくくしていると言わざるをえません。
カウント・表記の目的が不明瞭であると、上記のような不整合が生まれると当方は考えています。当店では、表記をする限りは、そこに当店なりの規則と、ブリーダーや飼育者が気にする情報がある程度見えるような仕組みや理論を作っておきたいというのが考えです。
・インライン同腹兄弟姉妹での交配に限りF以降の数値を加算する
・アウトライン、系統を分離した後の統合、戻し交配はCBF1とする
一定の規則に従っているなら加算をする。そうでないならCBF1にする。
これに加え、なぜそうするのかについて、現在の「血統」の使われ方を加味した理由を当店なりに用意している。これが、当店の累代表記に対する取り組み方です。
◆ホペイフリークの血統表記/系統表記◆
ブログ「ホペイフリークの自己満足日記」から10年以上続けてきていることがあります。
当方は、なるべく「血統」という言葉を使わず、「系統」という表現を使うようにしてきた、ということです。これについては詳しく後述しますが、当店は血統名と系統名を分けて考えています。
当店の累代表記等は当店の規則に従っていますが、何をもって「血統」と呼んでいるのかというところなどは、規則ではなく感性に基づいているものがあります。
◇ホペイフリークの系統/血統表記◇
【クワガタの血統もの飼育における「血統」という言語】
まずは一般的な見解から説明をしていきます。ここに当てはまらない見解もあることは重々承知ですが、その上で多数決的な見解をまとめていきます。データはとれませんから、データで根拠を示せという要求には答えられませんが、公になっている販売文句やブリーダーの個体説明、血統観に関する言及を総合して見ると、およそ以下に説明するようなことになっていると当方は解釈しています。
まず、血統という言葉は、先述の通り本来は血筋を意味しています。つまり、現在の個体からルーツまでを適切なところまで(何をもって適切かという指標はありません)辿ることができれば血統が成立すると言われる傾向があるようです(北峰のように、産地かのかブローカーなのかが曖昧なところもホペイにはあるし、自己採集からスタートしているものは非常に少ないため、多数決的に”不足なし”と感じられるところまで辿ることができれば十分であるようです。当店は、個人が十分であると感じればそれで良いという見解です。)。ただ、これも考えもので、ある程度開拓された血統を途中から導入し、そこからきちんと記録をしていき、後に辿れるようにしているなら「血統」と言っても問題はなさそうです。
その血統の語源以外の意味が、ホペイの血統ものには絡みます。「カッコいい個体が多数誕生する血統」「極太血統」「大型血統」、「多産血統」、「美形血統」、「カラーアイ血統」等の表現が散見します。このことから、クワガタムシやホペイオオクワガタの血統ものを飼育する場合、『血統』という言葉は「血筋」という意味以上の意味を文化的に持つと認識するも重要です。
※元親が湾曲していたとしても、湾曲血統と謳っている系統からストレート顎個体が連発した場合、飼育者はがっかりします。元は湾曲していたよ、という理屈で累代飼育を継続はしないことが多いでしょう。
ホペイの血統ものについては、「血統」という言葉が、以下のようなニュアンスを持っていると当店は考えています。血統ものと聞いたときに、飼育者は以下に列挙するようなことを気にするということです。
そして、以下のどれにも当てはまらない場合は、血筋を追えても「何をもって血統と言っているの?」という疑問を持つ方が少なくないと当店は解釈しています。
・ルーツが明瞭で(採集者・採集場所)、そこに別の系統を混ぜずにつながれてきている
・複数の血統を混ざてはいるものの、それら全てのルーツを通関レベルまで辿れる
・特定のシルエットの発現率(固定率)が高い
・特定の造り(部位形状や質感等)の発現率が高い
・特定の部位数値(顎幅・頭幅・頭幅縦横比率等)が高いものの発現率が高い
・大きな(体長が)個体の発現率が高い
・仕上がりが良いものの発現率が高く悪いものの発現率が低い
・幼虫の生育がおしなべて見た時に良い(体重が乗りやすい)
・良く産む
・健康である(卵が溶けたり幼虫の発育が悪いということが少ない)
・第三者に十分認められるような実績を出している-以下に例を示す
→同腹兄弟姉妹でレコード個体がいる
→同腹兄弟で顎基部幅数値において昨今のトップクラスか、それ以上のものがいる
→バラついたとしても、多くの個体が高評価を得ている
等々
「血統が確かだから」という文言の後ろに、何かが続くことが多いのです。
・血統が確かだから、優良個体がいずれ出てくるであろう・・・
・血統が確かだから、カッコいい個体の誕生に期待が膨らむ・・・
・血統背景から、沢山産むだろう・良く育つだろう・・・
このような表現から、血統が「血筋」という過去から現在までを示すものではなく、「次世代以降に対する期待感」という未来に向けての意味を持っていることは明らかでしょう。そうでなければ、「どのような血統なのですか?」という質問に対しては「血統は確かです。きちんとルーツを辿れます。その証拠も記録の範疇で示せます。」のテンプレで解決ができるるものでしょうが、飼育者は「ありがとうございます。その上で、どんな形が多いですか?」ということを気にするでしょう。発現傾向や不全率、採卵の難易度などについても知ろうとするかもしれません。このような流れは一般的です。
その逆も珍しくありません。
・よく体重が乗っている、血統が良いからだろう。
・めちゃくちゃカッコいい個体が多数出てきた、血統が良いからだ。
・これまでに見たことがない極太個体が出てきた、極太血統の違いを痛感する。
・体長の自己ベストを更新した、大型血統はやはりスゴイ。
血統という言語がこのような使われ方をされている限り、血統という言葉には「血筋」以外の意味も期待されていると言って過剰な表現ではないでしょう。
【系統や番手について-前提】
上記のような例を踏まえて、「血統もの」というものがどのように認知されてきたのかを振り返ってみます。
流通する個体の累代が浅かった頃は、上記に列挙したような条件を満たせる個体は少なかったと思われます。表記も、ワイルドから何代離れているのかという基準で十分だったのでしょう。
大型個体や極太顎個体の出現は血統文化の開拓を加速させたと当方は考えています。極太国産オオクワガタの飼育が始まったころも、ブリーダーを悩ませたのは今と同じようにメス選びでした。「前胸の逆ハ」も、メス個体の中から次世代で極太発現を高められるものを何とか見出そうとした結果、ブリーダーが気づいた特徴の一つであったはずです。
逆ハが入ったメスを親にしても、必ずしも極太顎発現率が高まる訳ではなかったことは、御存じの方も多いでしょう。ご存じで無かったとしても、今も前胸に逆ハが入ったメスを使ったからといって次世代で極太顎発現率が必ずしも高まるわけではないことを確認できます。
雌雄の選別は今回の話題ではありませんから、その方法にはこれ以上触れません。ここで明らかにしたいのは、「種親選別は重視されている」ということです。種親選別が重視されているのであれば、親の違い、つまり番手違いによって次世代の発現傾向に違いがあることをブリーダーが認知しているということは否めないということです。
メスだけを見るにしろ、過去を振り返っても「どの腹の極太発現率が高かったか」等ということが注目されているし、現在まで使われている表現である「アタリメス」という表現を見ても、親が異なることによって、系統の性質が大きく変化することをブリーダーは認知していると言えるでしょう。「種適正が高そうなオス」なんていう表現も珍しくありませんね。
体長を狙う場合も同様で、同じ血統であっても、レコードクラスが複数出ているような腹は重宝されたり特別視されるでしょう。あと一歩の体長を狙うために、完品率が高かったり、仕上がりが良い腹を重宝するケースもあるでしょう。ブリーダーは系統に拘ります。親個体を振り返って過去を省みても、その結果の現在を見てみても、種親の違いによって系統の性質が違うことは珍しくないからです。
上記のような取り組みが長年積み重なり、「系統によって性質が異なる」という共通見解が芽生えていったのだと当方は考えています。どのような親や系統の選別・組み合わせによって今に至っているのか、そして現在の各系統の性質はどのように違うのかということを、ブリーダーは重視するようになってきたということです。
「極太個体や、優良形状個体、大型個体の誕生には、なんといっても血統がものをいう」という決まり文句が言われるようになったころ、しかし極太血統を飼育しても、大型血統を飼育しても親によって結果が違ってくるという現実を見たブリーダーは、期待する実績を出したり、出す期待が十分にできる系統を「優良血統」と認知されるように変化してきたのではないでしょうか。
具体例を示してみます
◇番手違いによる同血統の次世代の性質変化◇
上記のような情報を開示された場合について説明します。全てGX50-X(9)の同腹兄弟姉妹からのインラインF3になっていくわけですが、ブリーダーは右のF3を全て同じものであるとは解釈しないと当店は考えています。
【持たれるであろう印象】
・X9①⇒極太発現率は高いでしょうが不全率の高さや生育の悪さから敬遠されるでしょう
・X9➁⇒現在のトレンドからはとても好まれるでしょう
・X9③⇒形状追及のホペイ文化からは外れますが、超越した巨大化から、
ホペイのレコード狙い飼育というジャンルを開拓する可能性を持っており、
その場合には、将来の大型血統の原点とされるレジェンド血統になる可能性も
ホペイのレコードを狙いたい方はこの腹1拓と見るでしょう
・X9④⇒華奢美形も改めて脚光を浴びる今日この頃、高い評価を得るでしょう
このようにブリーダーは、
・「血統(血筋)」と、
・「系統(親違選別、実績、特徴)」、そして
・「インラインで累代された回数(優良発現率に対する期待値・不良発現率に対する懸念値)」
の3点を見ながら、その系統/血統を飼育するかしないか、どのように飼育するか、そしてどのような個体を選ぶかを判断していると当店は考えています。
これに対して、適切な情報をブリーダーに寄り添う形で提示することが血統屋としての責務であると当店は考えています。この理念に則り、諸説有りという表現になる「血統/系統・累代表記」の方法を、当店では上記のように取り決めています。
【血統と番手】
先に述べましたが、当方は血統という言葉をなるべく使わないようにし、系統という表現を用いるようにしてきました。その方が、飼育者に分かりやすいからです。違いが分かっている場合は分類するようにしています。当店が示す管理番号は、それぞれの性質の違いを示すものとして見られていると考えているからです。
※同方向性の実績を出し続けているものや、否定しがたい類(スペック等)の実績を出したものに特別感を込めて血統と呼ぶことがありますが、これは個人の主観・美意識に基づくものです
◇番手違いによる同血統の次世代の性質変化◇で説明しているように、当店では血統名よりも系統名を尊重しています。繰り返しになりますが、系統名の方が、飼育者にその系統の質をより正しく伝え、飼育者に取捨選択の可能性を十分に与えると考えているからです。
具体例を示してみます。
以下は実際に当家で行った取り組みをそのまま図式化したものです。
当店の看板血統の一つである「GX50-yyii」は、2020年にCBF1として初代が誕生した系統です。この2020年が、上記「GX50-yyii初代CBF1 色々な個体がいた」という部分に該当します。CBF1からF2に繋がる種親選別を行いました。この際には、3頭のオスを選出し、オスの個性の違いの通りに、F2から3種の特徴を発現させていくことを狙いました。2020年に誕生したyyiiを2021年に交配し、2022年に次世代が誕生してきました。
2022年のbase販売履歴から辿れるように、
⇧クリック
yyii8.1、yyii68、yyii294は、同じ血統なりに共通している発現や似た個体も確認できますが、確かに別物になっていることをご確認頂けることでしょう。
元親が同じであり、血統に含まれる系統内訳も完全一致していますから、yyii8.1もyyii68もyyii294も全てGX50-yyii血統であると言えるでしょう。
同時に、yyii8.1、yyii68、yyii294は異なる性質を持っていると言えますから、yyii68×yyii8.1を行った場合・・・・次世代はGX50-yyii血統であるというところまでは言えますが、yyii68の同腹兄弟姉妹同士の交配で生まれた次世代と表現するのは違うでしょうし、yyii8.1の同腹兄弟姉妹同士の交配で生まれた次世代と表現するのも正確ではないでしょう。
ですから、当店では「番手」を最重要視しており、血統はその次に大切にしています。もし、yyii68とyyii8.1を交配をする場合は以下のような管理にします。
◆例◆GX50-yyiiを例にとった系統別交配
yyii8.1③、yyii8.1⑤、yyii8.1⑦(2022年度系統)のように、当方が性質をよく把握している、当店内の血で構築された系統については番手を更に詳細に分ける場合があります。その番手に付随する情報をある程度説明できるからです。
元々は同じWX50でも、オス親選別により分類し、次世代で明らかな方向性の違いが出るような場合も、2023年度系統のKX8.3やKX303のように番手を分けるようにしています。直近の例を挙げると上記のようになります。より昔の例を挙げるなら、メス親のみを別とするGX50-XとGX50-Vのように、やはり番手を親の違いにより分けるようにしています。また、他の本家が絡み、発現傾向や血統背景について当店単騎では十分な説明が難しい場合は、譲渡時に番手を説明し、譲渡先が複数系統を保持した場合に累代表記に困らないような工夫はしています。
当店は、系統名を、蛹化を確認してから確定させることが多いです。それまでは、●●×▲▲のように組み合わせを表記していたり、仮の表記をつけることが多いです。
yyiiのように、「別種みたいだ」のような意味を備えたニックネームを系統名にしたり、yyii8.1のように、「8顎の子孫」のような系統の推しのポイントを強調したりと、発現傾向を踏まえた管理名にしたいからです。
S76改は、S76のテイストを狙いましたが、仮に68の発現が強かった場合はS76と名乗れないという可能性を持っていました。だから、蛹化を待ってから系統名を確定させました。発現傾向や特徴を踏まえて名前を公開するケースの典型でしょう。
GX50-Xの元々の管理番号はGX50-MA、GX50-Vの元々の管理名はGX50-MBでした。MはMonsterから取っており、共に怪物を狙った、腹違いのAラインとBラインですからMA、MBということでした。蛹化を確認し、MAは80mm、7.4mm、ノーディンプルという当時の末端の顎の太さながらノーディンプルという奇跡を起こしてきたので、無限の可能性という意味を込めてGX50-Xと改名。GX50-Vは、私がTP:EのX系統とV系統のファンだったことから、片方をXにしたからもう片方はVという、あまり深くない理由でVになりました。元々ある期待感をもって系統名を付けたが、実態をみてよりしっくりくる系統名にすることが少なくありません。
他には、WX50(特にWX50-XEに)や、A160-AGのように、現役の超人気・有名血統と名前が類似するものは、本家に対する敬意をこめて本家から譲られた管理名を含む系統名にすることが多かったです。しかし、「WXとの違いはなんですか」「A160-AGというのはA160をブリードされたものですか?」という質問が来るなど、後に当家が紛らわしいと感じるケースがあります。そのような場合は、「KX」「A7.8」のように改名することがあります。
一部の方はご存じですが、今年2023年、A160-AGのF2をA7.8に改名して採卵をしています。複数のメスを使っています。♀には単純に番号をつけています。一応はA7.8+数字ということになっています。2024年の初夏に蛹化の傾向を見て、ネーミングを再考します。特に番手別に違いがないようであれば、A7.8+数字にしようと思っています。もし、特定の番手が強い個性を出してきた場合は・・・・例えば、スーパーストレートロングだ!!と思った場合は、一部の番手にA7.8-SSLみたいにあだ名を管理名にするかもしれません。血統はA7.8だけど、番手によって違いがあるよ、ということがユーザーに分かるようにしますし、累代表記についても飼育者がどうするかの判断材料になるよう、当店の規則に則って振り分け、必要に応じて譲渡先には過不足無い付随する情報を伝えていく所存です。
【系統/血統背景】
当店は、血統背景を以下のように2つに分類して管理・公開しています。
①系統略歴・・・いつどのような血統を交配し、今に至るのか
→商品説明には記載せず
➁血統内訳・・・その系統にはどのような血統が含まれるのか
→商品説明に記載
先に断っておきますが、「インラインで繋がれてきた血」・「アウトラインで作られてきた血」という表現は言葉上ではできるでしょうが、これらを明確に区分することは難しいです。
◇流通するホペイの血統ものの種類◇
・ワイルドペアや持ち腹からスタートして今まで他の血を入れずにつながれているもの。
・色々な血統を組み合わせてできた血のあるところからインラインで繋がれているもの
→あるところが何代目なのかを定義することは難しい
・アウトラインをして累代が浅いもの
→どこまでが浅いかを定義することは難しい
・アウトラインで誕生したばかりのCBF1
◇血統略歴◇
当店の血統は、いつどのような血統や系統を組み合わせ、どこまでインラインで進め、またどこからアウトラインを行い、今に至るのかを追跡することが可能です。樹形図のような見た目になるか、箇条書きで今に至るまでの経緯を表現するようになります。ここには、例えば順昌NLのように・・・・(♀A×♂①×♂➁×♂①→1メスに複数オスをかけた)のような特殊交配をするような、聞けばできてしまう特異な交配が絡んだりするため、詳細は全てを公開しているわけではありません。いずれにしても、これを血統略歴として当店は記録をするにしろ、ブログから辿れるようにするにしろ、情報を保管しています。
※優良個体の誕生には系統の性質掌握が要であり、情報量がとても大切ですからね。変態の過程の様子などにしても、どれだけ情報を集めるかが、次世代で優良個体を出せるかどうかの勝負にかかってくると当方は考えています。
◇血統内訳◇
元々は自身の管理の為でしたが、今は血統屋というプロとして、「全ての表記はユーザーの判断材料となるために」、というコンセプトに則って規則を作ったり、違いが分かるようにしたりしています。
上記、同血統同腹インライン色の強い交配もあれば、中間的な交配もあり、アウトライン色の強い交配もあるでしょう。それぞれにメリット・デメリット、強みや弱みがあるため、当店としては累代表記には系統/血統の価値を大きく揺さぶる意味がそこまで含まれているとは思っていません。
累代指数が高いほど弊害が出るという考え方もありますが、累代弊害と戦い続けて乗り越えた良く産むし良く育つ系統という見方もあるわけです。
何代も同腹兄弟姉妹の近親交配で繋がれてきた固定率高い血統という見方もあれば、数年スパンの計画で特定の形状発現に向けて計画とトライ&エラーを繰り返しながら形状方向性を統一してきたCBF1だってあるわけです。
当店は、「系統/血統」を、血筋という意味に加えて、性質や性能をある程度示すものと解釈しています。性質や性能の判断をするために、最も効果的なことは同腹兄弟姉妹をより多く見ることです。そのために、当店はハネ個体であっても、販売に回す系統の個体は当店の運営に支障が出ない範疇では限りなく多く紹介するようにしています。これまでのブログで、同腹兄弟をほぼ全て紹介してきていることからも、この取り組みはご確認頂けるでしょう。ただし、これは表記の件とは関係ありません。
性質や性能の判断をするためにもう一つ、とても大切なことがあると当店は考えています。それは、系統に含まれる血統です。TP:Eの発現は、GXである限りどうやら永遠に消えないようです。私が愛した頭部付近の威圧感や禍々しい雰囲気は、Xのような美しい極太になっても、KXのような荒々しい形状になってもきちんと残っています。TP:Eファンの私としてはとても喜ばしいことです。しかし、あの手の独特のオーラを好まない方には、この発現傾向は望ましいものではないでしょう。TP:Eを含まないS76なんかを手にすると、あの禍々しさが無い分の可愛さや美しさがあると感じるものです。今回は一つ、TP:Eの発現傾向を例に取りましたが、他の系統も今の個体達の発現にしっかりと発現傾向を残しています。
非常に多くの血が淘汰され今に至っています。現存するホペイの血統や系統は多くあるでしょうが、元を辿ると似たような血統をその背景としていることが少なくありません。お持ちの系統の内訳と近しいか、それともお持ちの系統の内訳とは異なる血が含まれているのかは、次世代の個体の印象がそのブリーダーにとって好ましいかどうかを大きく左右することがあります。その判断材料として、記載した方が良いと判断した系統については極力記載をするようにしています。D系のような秘密の血や、無銘北峰が含まれている場合に無銘と書いても仕方がないので書かない場合、「RB×セブン」のように、古い血なのだけど背景に諸説ありという血については明確な記載をしない場合があります。
◇◆◇ホペイフリークの表記◇◆◇
当店は、血統もののホペイオオクワガタをご購入頂く方が、過不足無く期待感や危機感を各系統・各個体に対して持って頂けるような表記を継続していきます。
こういったところについて、頑固で拘りがあり潔癖であることが、ユーザーの皆様の安心に繋がると考えております。。
今後、表記などについてあまり新しいことは設けないと思いますが、「全ての表記はユーザーの判断材料となるために」、というコンセプトに則って今後も規則を作ったり、違いが分かるようにしたりしています。
≪その他≫
Captive Breed
という語源は尊重はしていますが、当店は語源に拘っているわけではありません。「血統」という言葉がその語源である「血筋」以上の意味を”ホペイの血統もの飼育”という文化で持つように、語源は語源として尊重しますが、それに文化的な意味を加え、現在ブリーダーの取り組みに合った表記をするのが相応しいと考えているからです。
蛇足ですが語源を踏まえると、F2以降の表記にも全てCBをつけたほうが良いのかもしれませんが、先述した美意識につきCBF1以降にCBは付けません。
WF
Wについては、ワイルドを導入する予定が無いため、今後表記として使用する予定がありません。ただし、もしワイルドものを導入する場合は、記載法とその根拠はここに追記します。