MTRS-0
2023年5月下旬~6月上旬羽化
幼虫最終計測体重31g
体長71.1mm、頭幅26.8㎜、顎幅7.14mm
MTRS-0、今一度ゼロベースで血統創りを考えてみようかな、ということで立ち上げた系統です。当家は血統屋ですので、血を作る手法や考え方については毎年ゼロから・・・ということをやっているので特段新しい概念ではありません。M44Sなんかもそんな感じで誕生した系統ですしね。これについては、PYや68、S76が体現しているような台形顎の究極を狙わせてみたかったというのが系統立ち上げの具体的な背景としてはありまして、台形顎の、過度の付近にキレが出てくれたらいいなぁという想いがありました。いいなぁというか、そういう個体を見てみたいと言った方がしっくりきます。私は、結構柔らかめのカーブを好んできましたから。
それにしても渋い系統ができたな、というのが率直な感想です。多くがザラッザラの鮫肌。太陽光の下でもグレーがかって見えるような粒子の粗い艶消し頭部&前胸です。
非常に威圧的な形状をしており、硬化してくると気性も荒そう。まだ腹部が収まりきっていないくらいの排水状況ですから慎重に撮影を・・・・というところですが。
光沢が強いと太さや面の広さが分かりやすく、写真にすると膨張感が伴うのでデカく広く魅せやすいです。艶消しが強まってくると、角がはっきり写ってきてボケないのでシャキッとして写ります。これなんて岩を砕いたらこんな感じになりました、みたいな尖り具合。
もっこもこの頭部で眼上突起は埋没してしまっていますが、眼下突起は耳たぶみたいで、個性があっていいなぁと思います。可愛さがきちんと残った個体で、飼育しているわけですからどんなにカッコいい方面に振っても手に乗せた時の可愛さ・ペット感は大切にしたい。
もちろん側面から見た時の立体感も抜群です。
ほぼ販売の気持ちがない系統でして・・・ただ、そんなにストックしてもなぁ~ということで、もしかしたら準種から崩して放出するかもしれない・・・そのくらいですね。最大3ペア出すか出さないか。今既に生体リストに出しているものくらいでいいかな、という感じです。その理由は続編で見て頂けるかと思いますのでお楽しみに!