PY149
2023年5月羽化
幼虫最終計測体重25g
体長72.8mm、頭幅27.7㎜、顎幅7.1mm
2023年6月24日(土)15:30頃は曇天。空は鼠色です。どんよりと曇った空から、しかし時折橙色の陽光が差し込んできます。ゲリラ陽光です。撮影に激不向きです(笑)折角個体に合わせたピントが、金色の光が唐突に差し込んでくるのでよくわからないことになるようです。
良く分からないと言えば、かつて有名ショップを物色していたころは・・・・「なんでこの個体を放出してしまって、こっちの比較的地味な個体をストックするんだろう・・・」とか、「この冴えない個体が(失礼(笑))準種?」なんて思ったものでしたが、私もそういう域に入ってきたのかもしれないな、というのはスペックモンスターのPYのストック個体を見ていて思うところです。
メチャクチャバランスが良くて、仕上がりも良く、変態過程も確認していて良好、色々なところに加点ではなく減点が無い。そういう個体は、手堅く次世代で結果を出す超優良種親なんです。こう言ったら反感を買いそうなので悪意はありませんとハッキリもうしておきますがしかし・・・スペック取りを少しでも視野に入れたなら、皆さんが・・・過去の私も含め、一番派手で一番スペックが乗った一番存在感がある個体を親にすることが多いんです。でも、次世代でバンバンスペックモンスターが出てきているわけではないですよね。
結果が出ている個体と、結果を出す個体というのは、両立も可能なのですがニアリーイコールで完全一致ではないと私は考えています。私は、スペックまで含めてハイスコアな個体を出すためには、そういったハイスコア自然離れフォルムでも完品が成立する安定感を有していないといけないと考えています。だから、安定感が抜群のオスは絶対にストックするしうかつには出さない。欲をかきたくなる個体をストックするようにしています。
この個体を見ていると・・・最高にカッコいいのですが、でももう少し顎幅が、頭が、威圧感が・・・となにかと増したくなります。多分、増しても大丈夫な安定感を体現しているのです。これ以上はこのテイストでは想像できないなぁ~という限界表情の個体よりも、もうちょっとココが・・・なんて思う個体って親に適していることがあるんですよね。
断っておきますが、微妙で中庸な個体を親にするとよいですよとは言っていません。ハイレベルなのになんとなく余裕を表している個体・・・そういう個体がいいんです。
撮影日和ではない空の下でも、軽く展脚した標本みたいな顔をして手に乗っかっているこの個体・・・
私的には以下のような種親なのではないかと思っています。
・次世代のスペックアベレージを一番とれる
・次世代で2023年度PYのおよそすべてのパターンを見られる
こういうことを実現してくれる親だと思っています。顎幅や頭幅を意識されている方は、種親の考え方の盲点的存在として、再認識してあげると結果が変わってくる、そんな例に相応しい1頭ですね。