KX303
2023年5月羽化
幼虫最終計測体重33g
体長72.5mm、頭幅28.0㎜、顎幅7.4mm
ホントにこんな個体いるの?というような上下圧縮個体です。デフォルメくん。ただ、数値については割と現実的な(笑)範疇に収まっています。何と言っても各部の造りが異常。体長とか、頭幅とか顎幅とか、みんなが見る一次元のごく一部の数値はそこまでぶっ飛んでいませんが・・・顎・頭・前胸・上翅の形状が非常に独特です。
顎・頭・前胸・上翅がとにかく短い!頭長もかなり短いです。胸については”大丈夫”というレベルで短い。そして腹が、腹部が締まった個体なりにコンパクト・・・という感じです。なんでもかんでも増し増しにするとただのスペックコンテストになるんですが(笑)、そういう土俵においてはより高いスペックを獲るというのは一つの頭角の現し方ですが・・・・逆に全然価値観と違う方向に振ってみるのもアリ。土俵にすら上がらないんで勝負にすらならないことがありますが、勝負にならないくらい圧倒的な存在感を誇示できる可能性だってあるのです。
ただ、異端な形状ではありませんが、細かい部位を見るとカッコ悪い造りが無く、カッコいいとされる造りが多いです。眼上突起は画像では分かりづらいですがかなり鋭いです。眼下突起の発達も良く、頭がしっかり四角く見えますね。張り出しは水平に強く張り出しており、内歯はすっきりと前を向いています。クセが超強い個体ですが、顎についてはスマートな造りになっており味わいが端麗です。
超圧縮個体のわりに胸部幅もコンパクトで、横から見ると過剰な膨張感がありません。スタイリッシュかどうかは分かりませんが、ブサ可愛い個体でもなく・・・カッコ可愛い個体・・・なんていうゾーンにはまっているのかな、と思います。絶妙な領域に絶妙に踏み込んだ一頭。次世代・・・どうなるか・・・興味津々です!