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執筆者の写真YY

【本店ストック成虫No.1】KX303

本店ストックの成虫の紹介です。ここで紹介したから譲渡しないということではありません。羽化個体を手に取り・・・初夏のころはまずは直感でピンと来た個体をストックするんです。


2023年6月14日現在、ショップには多くの成虫が並んでいますが・・・・それらの中には順種候補が少し混ざるものの、即決ストックとなった個体たちは含まれません。


当店としてはどんな成虫を私がストックしているのか・・・・店主のストック虫をご紹介していきます。その系統の中のトップクラスの虫をご覧いただければというのもあるのですが・・・同系統でどんな極限発現があるのか・・・あるいは店主はどういった虫を意外にもセレクトしているのか・・・そういった親選びという観点で楽しんで頂ければ嬉しいです。


KX303

2023年6月上旬羽化

幼虫最終計測体重39g

体長81.6mm、頭幅30.2㎜、顎幅7.8mm

※羽化して2週間くらいでの計測です

まぁ、ご覧の通りのメガトン級のモンスターです。ですが、上翅の余裕や、前胸のディンプルの少なさ(というか無さ)、そして顎の左右の対称性にご注目頂きたいです。


ものすんごい威圧感があるのですが(そのデカさもあり)、個体の中央に位置する前胸がとても上品な個体が多いのがKX303の特徴の一つです。ここが、爆発的に肥大している個体が非常に少ないのが傾向として見られます。そのおかげで、相当頭部や顎が厳つくなっても、下品な厳つさの方面に突き進み切ることがない・・・・どこかにエレガンスを残してくれるのがこの系統の良さかな、と感じています。他にも、きめ細かく真っ黒なツヤ感のある肌質を有する個体が多いのもこの系統の特徴です。


迫力と威圧感の暴風雨を巻き起こすような個体なのですが・・・とにかくカッコいい。カッコよさが絶対に残っている。その理由の一つは、肌質と胸部の上品さなのでしょう。また、私が2018年頃から拘っている内歯のスタート位置・・・これが顎の中央からにょきっと生えるような内歯の位置取りであること・・・これをほとんどすべての個体が体現してくれています。内歯の形状にはまだバラつきがありますが、内歯のスタート位置はほぼ・・・おお顎の中央です。この個体は光沢のある円錐型内歯が、おお顎の中央からにょきっと生えており・・・内歯が素直に前方を向いています。加えて、張り出しの方向が真横であり、顎を拓くと関節が外れたように広く開く個体が多く、このあたりもKX303が妙にカッコいい所以なのかな・・・


なんていう小さな魅力をきちんと揃えつつ、大きなボディーで魅力を拡大してくれている1頭です。


※まだ羽化して間もないため爪の力が強くなりきっていませんから、一部の画像は小指で上翅を抑え、虫が手から落下してしまわないようにしながら撮影しています。

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