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執筆者の写真YY

【24本店ストック成虫No.54】GX50-yyii8.1M⑨


今年度は詳細については虫で語ろうというのがテーマです。血統・系統・虫は正直です。個体紹介についても、多くは虫に語ってもらおうというのが2024年のホペイフリークのスタンです。尚、本年度の系統一覧については以下によりご確認ください。


ホペイフリークのYoutube

2024年度系統紹介


今回ご紹介するのは以下の個体です。

【生体情報】

◆種類:ホペイ/ホーペ/ホーペイオオクワガタ

◆学名:Dorcus hopei hopei

◆産地:福建省北峰

◆累代:F2(同腹兄弟姉妹同士交配純インラインブリード)

◆血統名:GX50-yyi

◆グループ:GX50-yyi8.1

◆系統番手名:GX50-yyi8.1M⑨

【血統内訳】

およそ以下のような血統を内訳としています。

※当店の単位の基準で記載をしています。目的は「きちんとしたホペイ種であるという信頼が持てる単位」です。→交配において重複する血統や系統があります

※記載している以上の情報を個人単位で提供は致しません

・TP:E

・HO8

・劉備

・張飛

・皇帝

・TT2A

・SAX

・極峰



GX50-yyi8.1M⑨

体長:75.9㎜

頭幅:27.7㎜

顎幅:6.8㎜

顎厚:未計測

これは本店ストック個体の中でも”譲渡交渉受付不可個体”なので、たまには1発撮りできめてみましょうか。上方量が多いのは大切ですから、商品画像は可能な限り色々な角度から色々な表情を写すようにしていますが・・・・購入をご検討いただかない個体ですから別にいいでしょう。


8.1M系のメイン種親にする候補です。


以前にもそういう記事がありましたが、「飼育者・血統本家だから見えてること」というものがあります。”本家”というのは語呂が良いからそう言っていますが、このyyiiという血が誕生するまでには色んな試行錯誤があったわけで、色々な紆余曲折もあったわけです。yyiiに繋がる血筋以外でも、同様の血統の組み合わせの試行なども沢山行ってきているわけですね。そういうことを知っている身、という意味です。


世論は「血筋!!」というのがトレンドなのかもしれませんが、形状の究極を突き詰めるためには、その血筋に関すること以外の試行錯誤も、その系統に絡む大切な情報だったりするわけです。


そういうバックボーンも絡め、生育や変態の過程など様々なものを踏まえながらこの個体を手に取って見ると・・・・


「即決種」なんですよ。



虫の形状が体現しないことも含めて複合的に考えていますから、この虫を血眼で凝視しても見えないことも種親選別には沢山絡んでいるわけですね。


この夏のSALE期間には、本当にお客様との色々なやり取りがありました。販売個体数や販売額については例年あまり変わりませんが、お客様とのやり取りは増えています。なぜかなぁと考えた時に、一つは見えない情報を含め、血統構築を考えられる方が増えてきているからなのかなぁと思うのです。表記で示せること、写真や動画で示せること以外のことまで踏み込んで、親セレクトをしたいということはあるのでしょうね。


今年度は、計測動画や個体を手に乗せた動画なども公開していますから、例年よりも多くの情報をより多くの媒体で発信していることになります。それでも、情報量が多い最近、もっともっと詳しくなりたいという方は増えているし、詳しくなってああだこうだと趣味について考える・・・・没入するというのが楽しい!なんていう方も増えているのでしょうね。


余談ですが、M系って、没入感があるんですよ。手に乗せていて、しっくりきて、手放せなくなって、なんとなくこういうシンプルで洗練された造形の世界に引き込まれていく・・・・。独特のオーラを放つ個体が多く、なんとなく浮世離れした雰囲気を纏う個体が多いので、それこそ血統もののホペイワールドに引き込んでくる。


愛すべき血だなと思っていまして、スペックを上げるのは簡単だと分かってきたので(今年の68がそれでしたから)、このままM系が、そのヴィンテージで王道な形を評価されるなら、古き良きホペイをモダンなヴィンテージホペイに昇華させていき・・・・・


結局世論が「極太オオクワガタが好き」ということなら、「だったら顎育てている感じの個体を提供していこう」と舵取りを進めていこうと思っていますが・・・・


この相反する「昔ながらの良き形」「最先端の極太顎ホペイ」のどちらにでも進める二刀流であるMとFは、そういう意味で無敵だなと思いますね。


いずれにしても、何という血統名なのか・・・・ということ以外に、どんな経歴があるのか、どんなブリーダーが育てたのか、どんな誕生背景があるのか、どんな歴史がその血統に刻まれているのか、どんな性能なのか、食性は?マックススペックは?・・・こういう多くのことを知って楽しむ方が増えているのかなと思っています。


でも、情報って、実は情報を蒐集するのは楽しいのですが、飼育についてはプラセボも多分に働きますから、自分の目で見て自分で体験した情報を頼りに飼育を進め・・・・蒐集した情報は、いわゆる情報を鑑賞するような感覚で楽しんだ方が飼育の精度や個体に対する愛着は落ちなかったりするんですよね。


たまには、沢山の情報に埋まるよりも、一本の信じたい情報や推したい個体を注視するのも良いものですよ。そんなメッセージもあって、今回は1枚1発撮りでのご紹介でした。

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