2024年はここに綴っておく必要があるほど、長く夏日が続いています。The Hopei Awardsでは入賞個体の実物のやりとりをしますから、ぐっと涼しくなった頃に締め切るつもりで日程を組んでいたのですが、10月を過ぎても・・・・まだまだ暑い!それが2024年でした。
それでも、ようやく菌糸瓶を辛うじて常温で発送してもらっても大丈夫かな・・・・という気温になってきたのが10月15日のエントリー締め切りの頃でした。多数のご応募に感謝致します。是非、これからホペイ飼育の敷居を良い意味で下げ、また裾野を良き意味で広げていきましょう。
それでは、早速ですがエントリー個体の一覧をまずはご紹介いたします。Awards入賞個体については、少し時間が経ってからご連絡致します。
ご覧になって頂いている方々にも、心の中で番付を行ってみて頂きたい
入選者様への特典の準備
少し時間を頂くのは、上記2点の為です。
それでは、早速個体達の紹介をいたします。
寸評については、エントリーの段階で記載されていたものはそのまま記載。お任せや、調整依頼があったものは私の方で記載しております。
※
The Hopei Awardsは個体自体のパフォーマンスの番付ですから、写真写りが多少イマイチでも、私が補正して見て実物が良さそうであれば高い評価をつけるつもりです。写真映えコンテストではありません。そういうことで、写真撮影についてはそこまで拘って頂かなくても大丈夫としています。エントリーのハードルを下げるためです。ご了承ください。
◆バランス&美形&美肌部門◆
①IDCさん
北峰産72mm
いわゆるH8年型に継ぎ足ししながらですが20年以上続けている大切なラインです。 太くも無いし奇抜さも無いのでこのレベルは偶然にでも出せそうですが意外と出ないと思います。
➁茶まるさん
北峰産78.5㎜
体格が良くなっている昨今のホペイとしては、体長77㎜超えはまだまだ特大!大きくなっても大味にならず、がっしりした迫力を強めつつバランスを維持した個体です。
③kAZU80MMさん
北峰産76.5㎜
太いおお顎と綺麗な体表がマッチした、昔から今まで目指されてきた方向性の個体でしょう。美しいこと、バランスが良いことに加え、顎が立派なことが尊重されてきたことはホペイ飼育文化由来の価値観として見逃せないポイントです。
◆特殊形状部門部門◆
①茶まるさん
北峰産体長未記載
超豪快な湾曲個体です。20年前にこんな個体がいたら、ひっくり返っていたことでしょう。
➁わたぼんさん
北峰産体長未記載
闘牛の様な前傾姿勢が特徴的な個体。真上から写真を撮っても尖った写りは陰りません。飛び出した内歯のアクセントも魅力を加速させている1頭。
③ルーディーさん
北峰産体長71.4mm
左顎幅5.5mm 右顎幅5.5mm
頭幅26.6mm
④てっぺーさん
北峰産体長未記載
台形にも見えましたので、部門を悩みましたがこれだけの短歯の湾曲は見たことがなかったので特殊部門で勝負です。 ボディの横幅の比率もぼってりした印象でかわいいです。
◆台形部門◆
①T.Hさん
北峰産75㎜
張り出し・湾曲・顎先の入りという台形シルエットに必要な3要素を抑えているだけでなく、稜線まで美しい個体です。
➁美優さん
北峰産74.5㎜
ハッキリした張り出しと、真横を向いた顎先が魅力的な1頭。眼上突起もハッキリしており、バランスも良い切れ味と、肉厚な立体感の両方を備えています。
③わたぼんさん
北峰産78.0㎜
超バルク感故にどの部門にエントリーするか悩んだ!とのこと。納得の分厚さ・太さと、洗練された顎の両立を図っている個体です。
④ケイさん
北峰産76㎜
角ばった台形顎に、ぎゅっと締まった体幹が特徴的な個体。優等生よりも、威圧タイプ寄りの個体でしょう。
⑤てっぺーさん
北峰産75㎜
厳つい!角顎部門でも通用するような個体です。
⑥Mr.Aさん
北峰産76㎜
強烈な頭!頭部の分厚さが圧倒的です。おお顎については重なりも本当に過不足無く100%。存在感が強烈な1頭です。
◆体長部門◆
①IDCさん
ホペイは体長を意識してブリードしていませんが、
バランスを保ったまま大型になってくれました。
➁Mr.Pさん
北峰産83.5mm
頭 29.7 顎 7.7 厚 6.0 I
use my own made 菌糸瓶_MYCOMEAL.
20230513 L1 20230806 35g
20230915 38g
20231027 39g
20240105 前蛹29.4g
20240303 羽化
◆血統部門◆
①KOBさん
北峰産75.5㎜
昨シーズンからyy血統のみに絞り込み、GX50系、yyii系、隠し玉としてA160AGの3系統にチャレンジしました。 その中でも、初代yyii68の形状を狙い組んだラインでしたが、形状は異なるものの満足行く個体がでました。 GX50-Xでのエントリーも考えましたが、こちらは目指すゴールが遠く、いまだ納得の行く領域まで到達していないため、血統愛はGX50-Xに劣るかもしれませんが、それを上回ってきた血統yyii68でエントリーいたします。
・血統名_yyii68
・累代_F3
◆おお顎の太さ部門◆
①KAZU80MMさん
北峰産70㎜
この企画の成功と業界の発展を願って
➁わたぼんさん
北峰産77.5㎜
もっとも顎面積が広い、ということでエントリーされた個体。極太の魅力の本質の一つをハッキリ抑えた個体と飼育者でしょう。どれだけ太く見えるかは、基部幅という1次元よりも、顎面という2次元がものをいいます。
③ルーディーさん
北峰産76.5mm
顎幅7.1mm
頭幅28.5mm
顎厚5.2mm
◆巨頭逆三角形形状部門◆
①ルーディーさん
北峰産73.3mm
左顎幅5.9mm 右顎幅6.0mm
頭幅27.1mm
➁HSさん
福建省産67.6mm
ギュッと締まった腹、バン!と張った頭がハッキリしている個体です。
③わたぼんさん
北峰産75.5㎜
頭部先端がほぼ一直線に横に広がり、眼下突起や前胸背板よりも広く見えることにより下半身に向かった締りを体現している個体です。
④てっぺーさん
北峰産77mm
逆三角形を印象づける顎の開きと張り出し、巨頭を感じさせる頭幅と顔上突起の主張が魅力です。羽化時羽は閉じていましたが、その後開いてしまいました。バランスが美しさに驚きました。上翅の謎の穴もチャームポイントです。
◆丸みを帯びた湾曲顎部門◆
①わたぼんさん
北峰産76.1㎜
ショートできれいな半円を描く顎の個体です。 コロンとして愛らしい1頭!
➁横山幸雄さん
北峰産74㎜
丸みを帯びた丸顎ライン。 我が家のメインですが、ラインを大幅に入れ替え中なので今後発表する機会が少なくなります。
◆角ばった顎部門◆
①ケイさん
北峰産70㎜
正方形に近しいシルエットの顎、美しい重なりと体表の仕上がりが魅力的。各魅力のバランスやまとまりが優秀な1頭です。
◆ロング顎部門◆
①ルーディーさん
北峰産75.1mm
左顎幅6.47mm 右顎幅6.57mm
頭幅26.8mm
➁佐々木 剛司さん
北峰産74.5㎜
2024年5月羽化
外歯・内歯が長く見える個体です
好きなポイント
・大顎の基部から中程まで
太さを保てている点
・鋭い顔上突起
・頭部の張り、ボリューム
◆セミロング顎部門◆
①佐々木 剛司さん
北峰産75.0㎜
2024年6月羽化
手にした瞬間からカッコいいなあと感じた個体です。面がきれいで素直な大顎と顔上・眼下突起の厳つささ、おでこの曲線・頭部のボリューム感が魅力の1頭です。締まった胸部が引き立ててくれているのかなと考察しています。是非、色々な方々に観て頂きたく応募致しました。
➁ルーディーさん
北峰産73.7mm
左顎幅6.1mm 右顎幅6.1mm
頭幅27.1mm
◆ストレート顎部門◆
①ROSSANAさん
北峰産69㎜
『本当に突き刺さっていきそうな顎』と、『キュッと締まったお尻』を持ったスタイリッシュなホペイ。中々手に取った時の印象を言葉にすることが難しいですが、魅力いっぱいの個体です。
➁ルーディーさん
北峰産74.9mm
顎幅6.9〜7.0mm
頭幅27.5mm
◆部門おまかせエントリー◆
①茶まるさん
北峰産76.5㎜
顎の湾曲の緩急が激しいことが魅力。おお顎や顎シルエットに似合った体幹を有した個体で、特に前胸のカッコよさが特徴的です。
➁ルーディーさん
北峰産74.3mm
左顎幅6.4mm 右顎幅6.5mm
頭幅26.8mm
③美優さん
北峰産73.1㎜
頭部から上翅までのシルエットが一直線になる美しい体幹と、立体感十分なボディーを両立させた個体。内歯・外歯の先端の向きも綺麗にシンクロしている。
④わたぼんさん
北峰産75.7㎜
とてもスタイリッシュでシルエットバランスが綺麗な個体です!おお顎はスラッとしており自然で綺麗なカーブを、太さを維持しながら体現しています。
⑤飯田浩司さん
産地体長未記載
大きくないし、特徴もないのですが気に入っています。
⑥横山幸雄さん
北峰産77mm.
今年フィーバーした、一番気になっていたラインです。
⑦加藤達也さん
北峰産76.0㎜
優しくカーブしたおお顎、分厚くて丸みのある体幹など、古くから”らしい”といわれてきた形を体現した個体です。
⑧Mr.Pさん
福建省産体長記載なし
Emerged in May this year
⑨Mr.Hさん
北峰産77㎜m
顎・頭・前峰・腹それぞれのカッコよさの主張バランスが良い個体です。体表の仕上がりが良く、大きい割に腹も小さいので技術点も高い1頭です。
さあ、いよいよ揃いましたね!!
まずは虫を表に出すこと、お披露目すること・・・に意味があるのかな、と主催者としては思っております。
さて、今後の流れについてです。
これから、私の方で各部門のアワード入選個体と、グランドチャンピオン個体を選出しますが・・・・
まずは、エントリーをし易いように・幅広い美的感覚を抑えられるように部門を大きく分けましたが、例えば「台形顎」にエントリーをしていて、台形顎部門の中ではアワード受賞ならず・・・・・しかしセミロング部門ではセミロング部門エントリー個体を上回り入選可能という場合は、そのように致します。
「おまかせ部門」があるように、A部門では勝ちにくいけれど、B部門では勝ちやすいというようなことがあります。お任せ部門エントリー個体は、全て最もその個体にとって有利な部門に割り振りますが、各部門エントリー個体についても同様の見方をさせて頂きます。
A部門とB部門は完全に隔絶されているわけではなく、共通するような部分もあるわけですからね。
ということですので、
これからしばらくの間、一体どの個体が入選するのかな・・・・!?とワクワクしながらエントリー個体をご覧頂きたいですが、「台形部門ではこの個体だな」という心の中での番付は、全体の応募個体を通して見て予想する・・・・という形でお楽しみください。また、部門お任せエントリー個体は、どの部門だと有利になるかな・・・・ということも意識しながらご覧頂くと面白いかと思います!
これから番付は行われるわけですが、まずはリアルな世界で虫を公に出してくださった方々には改めて心よりお礼申し上げます。
写真はいくらでもなんとでもできる時代になりました。その中で、実物を出しても良い!というスタンスでいられることは、特に形状追及の世界では大切にしなければいけない価値観だと思っております。
個体に対しての評論や、ホペイの歴史についてなど、バーチャルな世界観ではなんとでも言えてしまう・・・時には言ったもの勝ちともとれる飼育情勢になりました。特に、レコードのようにハッキリ個体の実際の存在を公にする文化色が薄いホペイの世界においては、表に出せるかということは特に大切であると感じております。
それでは、アワード受賞個体と、アワード受賞の際の特典を、是非是非楽しみにお待ちください!