【24本店ストック成虫No.60】♠7.8➁
- YY
- 2024年7月11日
- 読了時間: 5分
今年度は詳細については虫で語ろうというのがテーマです。血統・系統・虫は正直です。個体紹介についても、多くは虫に語ってもらおうというのが2024年のホペイフリークのスタンです。尚、本年度の系統一覧については以下によりご確認ください。
ホペイフリークのYoutube
2024年度系統紹介
今回ご紹介するのは以下の個体です。
【生体情報】
◆種類:ホペイ/ホーペ/ホーペイオオクワガタ
◆学名:Dorcus hopei hopei
◆産地:福建省北峰
◆累代:F2(同腹兄弟姉妹同士交配純インラインブリード)
◆血統名:♠7.8(A7.8)
◆グループ:♠7.8(A7.8)
◆系統番手名:♠7.8➁(A7.8➁)
【血統内訳】
およそ以下のような血統を内訳としています。
※当店の単位の基準で記載をしています。目的は「きちんとしたホペイ種であるという信頼が持てる単位」です。→交配において重複する血統や系統があります
※記載している以上の情報を個人単位で提供は致しません
・TP:E
・HO8
・劉備
・張飛(A160含む)
・皇帝
・TT2A
・SAX
・極峰
等
♠7.8➁
体長:動画で紹介
頭幅:動画で紹介
顎幅:動画で紹介
顎厚:計測忘れですが、5.5㎜超級

ご覧の通り、どの腹からも強烈な化け物が出てきています。ここまでスッキリした顎をしていて、ここまでバルキーな顎をしていて、ここまで総体積のある顎を有した個体を多発しまくる系統があるでしょうか。

真上から見ると、メリハリを利かせて波のようにうねる内歯・外歯が最高にスタイリッシュです。龍頭・・・とか呼びたくなりますね。

ズバーン!シャッキーン!というキレッキレのフォルムですが、蛹の頃はエグさ極まるエイリアンでした。それが、上から見た部分については削ぐべきところキンキンに削いで仕上がってくる。この系統の最大の強みでしょう。

側面から見ると、とたんに化け物になっていく、このキレッキレシャキシャキフォルム⇒ムッキムキ超立体感フォルムのグラデーションが手に取っていると本当にたまりません。上から見た時のエッジや稜線部分は削ぐべきところを削ぐのに、横から見た顎厚や頭厚などは盛って欲しいところを盛りまくってくれます。

一体何頭の大砲を誕生させてきたんだろう・・・・そんな♠7.8の腹数は皆様ご存じのように×6腹。
2022年・・・私は「A7.8は徹底的に抱え込みます」という宣言をしました。そんなに多産していないですし、baseショップで販売もしましたから、本当に残ったメス全てを親にしましたし、そこには他系統で私がそうするような鬼の選別はありませんでした。だって数が限られていて、その1腹に文字通り注力したのですから。
その結果、♠7.8には①~⑥の番手が存在するようになりました。最も腹の数が多い系統ですね。各腹産みまくったので、採卵した全てを育てることができなかったという背景もあります(他の系統も育てなければいけませんから)。
6つも腹があるわけで、6♀が大本命超好みのカタチとは限らなかったわけです。再三になりますが、選択肢が無かったわけですからね。KXや8.1Fみたいに1腹で超多数を絞り取ってやれるだけ飼育したわけではないですから。
しかし、蓋を開けてみればこれ。①~⑥で違いを感じないし、どの腹からも最高にカッコいい個体が多発、どの腹からも恐ろしい高スペック個体が多発、どの腹の仕上がる力も強かったです。
趣味ブリーダーだったら、自慢しまくりたいところですが、中々そうい心境になれない複雑な血でもあるのが♠7.8・・・・選別が難しいんですよ。①~⑥の腹に優劣があれば、特定の腹に注力すればよいのですが、全部同レベルで、超類似発現傾向なんです。特定の腹の最上位個体の最高スペックが高いかもしれませんが、育てた身としては数が少ない番手も、数を育てていれば同じ結果になっただろうなという所感です。
あ、そうそう・・・・・ここで「ん?????」と思ってくれた方がいらっしゃれば血統屋として職人魂をくすぐられますね。
ん?????
6腹もいたら、ゴツイメスもおとなしいメスもいたんじゃないの????
と思ってしまった方はレベルが高いブリーダー様でしょう。一体どんな雌雄が良いのか、どんな組み合わせが良いのかに年々頭を抱えてきた経験がおありでしょうから。
そうなんですよね、まぁ、大体6腹似ていましたが、相対的にごついメスもいましたし、相対的に華奢なメスもいました。でも蓋を開けてみればコレ。別に腹の違いはあまり関係ない。先にNo.59では8.1Fの血の恐るべき性能を紹介しましたが、♠はそれとはまた少し違った雰囲気の血の性能の高さを感じます。「腹も関係ないのか・・・・」というところでしょうか。まぁ、またF3以降になると、違いも生まれてくるでしょうから、私は多数ストックした極上の♠達を手に・・・・・・もう過去に前例がないくらい、種親選びに頭を抱えるとします。
PS:
去年はストック個体はNo.51まででしたね。今年は70を少し割るくらいかな?という予定です。飼育頭数が多い分、ストック頭数も多いですね。圧倒的に高いレベルの個体を多数ストックしてそこから選別をかけることにより、1代で数代分のレベルアップを目指すというわけです。さて、狙っていくのはスペックアップではなくてレベルアップですから、「まだまだ超高スペック個体が出てくるのですか!?」と問われると、そろそろ高スペック個体は終わりですというのがお答えになりそうです。